S子と英語と癖(へき)
魔歴21年、ええっと、解散から22年目?にして、ようやく悪魔様の魅力を認識したS子。
いや、顔が白くて面白い、お兄さんかおじさんかわからないヒト(悪魔)たちとして、小さい頃から、お茶の間経由で慣れ親しんではいましたけれどもね。
あの頃とは違うオトナの経済力で、CDをガンガン買って、ひたすら聴き込んだのですよ。
そして、思いました。「閣下、英語上手くね?」
いや今更かよ、って怒られそうですけど、だってそういう視点で聞いたことなかったんだもん。
声が素敵で歌が超うまいっていう認識だったんだもん。
ところで。
S子は数年前まで、「趣味は海外旅行です」と言い放つほど、よく旅行に行っていました。
世界遺産の、特に建築物が大好きなんです。建物フェチです。
ゆえに、必要に迫られて、英語学習にちょっとだけ興味がありました。
でもS子は、そもそも日本語でもそんなにコミュニケーションをとる方ではないので、中学・高校時代は、英会話やスピーキングの練習を徹底的に避けて通ってきました。
英文を読むときも、ほんの少しの知ってる単語と、日本語による推理・妄想力と、フィーリングの合わせ技で、乗り切っていました。
というか、ざっと読めば、ほとんど内容はわかるし、「ふうん」とか「いい話だなー」とか思ったあとに、授業用に、日本語としては相当不自然な訳文をこさえる作業が、とても面倒くさかったのです。変な(不自然な)日本語を書くのも気持ち悪かったですし。
「読む」のは、暗号解読とか、パズルを解く様な感覚でそんなに苦ではなかったのですが、それを「正しい訳」として「出力」するのが好きじゃなかった、といいますか。
そんな「英語どっちかと言えば嫌い」派のS子でしたが、小心者なので、海外で言葉が通じないというのは何とも心細く、また、アウトプット(英作文やスピーキング)はともかく、義務教育レベルのインプット(英文読解)なら多分大丈夫という謎の自信もあったので、旅行出発前の1ヶ月間、ひたすら英語を聞きまくって耳を慣らす、ということを行いました。
すると、あーら不思議、旅先で相手(現地の人)の言っていることは大体わかるし、旅行者同士たまたま仲良くなってお酒を飲んだり、なんてことも、出来ちゃったりしました。(お酒の力ってすごいですよね。コミュ障なのに...)
まあ、英語を聞き取ったあとの返しやあいづちは、日本語もしくは怪しげなカタカナ英語なんですけど。
それにしても、今は良い時代です。
動画やアプリなどを活用すれば、本当にたくさんの英語音源に触れることができます。
旅行前の英語耳の「特訓」をやる様になってから気づいたのですが、英語って世界中で話されているだけあって、色んな訛りがあるなぁ、と。
インターネット上に転がっている数ある素材の中で、私が好んで聞くのは、イギリス英語(BBCとかのかっちりしたもの)と、NHKのニュースアプリです。
前者は発音がローマ字読みに近く、アメリカ英語ほどフニャッとしていなくて(アメリカ英語、フニャっとした音じゃありません?)聞きやすいなぁと。
後者は全体的にアジア訛りですが、読まれるニュースが馴染み深いので、そういう面で聞きやすいかなと思います。
閣下も相撲関連で、たまにご出演されますし。
と、いうわけで。
こうして、S子は「英語どっちかと言えば嫌い」派であるにもかかわらず、「英語を注意深く聞き入ってしまう」という癖(へき)を持つ様になったのです。